車載用3D曲面静電スイッチとは?
立体形状でも操作できる新しい入力デバイスを解説
近年、車載機器や家電製品、産業機器では、デザイン性と操作性を両立した製品づくりが求められています。その中で注目されているのが、3D曲面静電スイッチです。従来の静電スイッチは平面への配置が一般的であり、またPEDOT等の導電性高分子で作られた曲面スイッチは、高温や高湿環境下での信頼性に課題がありました。
製品デザインの自由度向上や部品点数の削減を目的として、曲面にも対応できる信頼性の高い入力デバイスへのニーズが高まっています。本記事では、車載用3D曲面静電スイッチの仕組みや特長、活用例を分かりやすく紹介するとともに、電気印刷研究所が取り組む3D曲面回路技術との関係について解説します。
電気印刷で実現できること
3D曲面静電スイッチには、次のような特長があります。
曲面形状に合わせた操作部を設計できる
部品点数を減らし、デザイン性を高められる
車載機器や産業機器などの立体部品への応用が期待できる
従来は平面への配置が中心だった静電スイッチも、独自の「電気印刷®」技術の確立により、立体形状への回路形成が可能となりました。
なぜ3D曲面静電スイッチが必要なのか
製品の小型化・高機能化が進むにつれ、操作部にも新しいデザインが求められるようになっています。
例えば、
・車載インテリアのフラットデザイン化
・曲面ディスプレイとの一体化
・操作部品の削減による軽量化
・防水・防塵性能の向上
といったニーズがあります。
一方で、平面を前提としたスイッチでは、
・曲面へ配置しにくい
・デザインに制約が生じる
・部品点数が増える
といった課題がありました。
そのため、立体形状でも自然に操作できる静電スイッチへの関心が高まっています。
電気印刷による解決アプローチ
電気印刷研究所では、独自の回路形成技術を活用し、3D曲面への回路形成に取り組んでいます。
基本となる工程は、
・フィルム上へ静電潜像を形成
・液体トナーで現像
・3D曲面に真空成型
・無電解めっきによって微細な回路を形成
というシンプルな流れです。
この方法により、約10μmレベルの微細配線を形成でき、曲面部品への回路形成や電気回路転写フィルムへの応用が期待できます。
また、フォトマスクやフォトレジストなどを使用しないためお客様からのカスタム設計の変更にも、短納期かつ柔軟に対応できるのが特長です。
※用途や基材、形状によって適用条件があります。
適用しやすいケース/用途例
車載HMI
センターコンソールや操作パネルなど、曲面デザインに合わせた入力部として活用が期待できます。
家電製品
立体的な外観を持つ操作パネルやデザイン家電への応用が考えられます。
産業機器
操作パネルの省スペース化や、防水・防塵性を考慮した設計に活用できる可能性があります。
医療・分析機器
凹凸の少ない操作部を実現することで、清掃性やメンテナンス性の向上が期待できます。
従来の静電スイッチとの違い
従来の静電スイッチは、平面基板やフラットな操作パネルへの採用が一般的でした。
一方、3D曲面静電スイッチでは、立体形状に合わせて回路を形成することで、製品デザインと操作部を一体化しやすくなります。
また、曲面に沿った電極設計が可能になることで、これまで配置が難しかった場所への操作部の設置も検討できます。
用途や設計条件によって最適な構造は異なりますが、立体形状を活かした製品開発において、新しい選択肢となる技術です。
静電スイッチの透明電極部分は、電気印刷した微細な1μm程度の薄い銅のメッシュ回路で形成してあります。
また、3D曲面の基材は耐熱性の高いPC(ポリカーボネート)フィルムを使用してあり、車載用途の耐環境性を保持しています。
電気印刷研究所が提案する3D曲面静電スイッチ
電気印刷研究所では、3D曲面回路技術を活用し、立体部品への回路形成に取り組んでいます。
「半球体などの立体形状に静電スイッチを組み込みたい」「従来工法では対応が難しい形状で操作部を実現したい」といったご要望に対し、用途や基材に応じたご提案が可能です。
試作段階からのご相談にも対応していますので、お気軽にお問い合わせください。
3D曲面静電スイッチは、立体形状に合わせた操作部を実現できる新しい入力デバイスです。
特に、
・曲面デザインを採用したい
・操作部をスマートにまとめたい
・車載HMIや産業機器のデザイン性を向上させたい
・試作段階で柔軟に設計を見直したい
といった課題をお持ちの場合、有力な選択肢となる可能性があります。
電気印刷研究所では、3D曲面への回路形成技術や電気回路転写フィルムを活用した製品の製造・販売および試作受託サービスを提供しています。
曲面部品への静電スイッチの導入をご検討の際は、お気軽にご相談ください。